この日は天王寺区にある

「天王寺七坂」のうちの一つ、
※(てんのうじ ななさか)

「天神坂」を訪れました。
※(てんじん ざか)



「天王寺七坂」とは

寺町として有名な天王寺区に存在する

七つの坂道の総称です。



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ここは昨日紹介した

「清水坂」の下り口から
※(きよみず ざか)

南方向へと歩いてきた道。



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最初に出てくる十字路を西へ曲がると、

「天神坂」に辿り着きます。


色々な坂を上ったり下りたりして

ようやく六坂目になりました。



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妙に目立つ電柱の注意書き。

「天神坂」は歩行者専用道路で、

許可車は東向きに一方通行とのこと。


こんな注意書きがあるってことは、傾斜がキツイのかな?

そうかもしれへんなー。
自転車は押してって書いてはるし。

車が通れるなら階段ではなさそうだね。

よかったー。


嫁のまーさん

1つ前の「清水坂」の階段で

腰を痛めたため、普通の坂道でホッとする。


これなら気楽に下りられそうだ。



1025_05

天神坂の案内板を発見。

これまで歩いてきた五つの坂にも

同じ形のヤツがあった。


やっぱりここにもあった!

ここまで同じ形やと、もう顔馴染み状態やな。

うぃーっす!

うぃーっす!


馴染みの案内板が相手なので

気安いノリでご挨拶する。



1025_06

案内板をアップで撮影。

詳細は写真をご覧ください。

以下に簡単にまとめていきます。



「天神坂」
※(てんじん ざか)

「安居天神」へ通ずる坂道なので、
このように呼ばれている。




補足すると「安居天神」
※(やすい てんじん)

この天神坂を下った南側にある

「安居神社」のことで、
※(やすい じんじゃ)


学問の神様として有名な「天神様」こと、

「菅原 道真」を祀る神社です。
※(すがわら の みちざね)



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由来が分かったところで

さっそく「天神坂」を下っていく。


比較的新しそうな石畳が敷かれ、

道の横幅がかなり広い。



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結構な傾斜になってきた。

緩やかだと思って油断してたので

ちょっと転びそうになる。


おぅおぅっ!?

結構急やでここ!

地面もちょっとツルツルしとる!

雨の日とか大丈夫なのかな?


二つ前に下った天王寺七坂の一つ

「愛染坂」もかなり急だったけど
※(あいぜんか)

こちらも負けず劣らずの勾配だ。



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傾斜の途中、右側へ入る路地の手前に

格子窓付きの石碑があった。


正面には

「天神坂」

側面には

「→四天王寺
 ←安居天神
  増井の清水」

と刻まれていたので、

この碑は「道しるべ」だと思われる。



1025_10

傾斜の厳しい道が続く。

ここからは道がほぼストレート


「松屋町筋」の大通りが
※(まっちゃまちすじ)

ここからでも辛うじて見える。



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下ってきた道を振り返った写真。

高低差がすごい……。


頂上がもう見えへんで…。

ここで転んだら危ないねぇ。

下手したら下まで真っ逆さまやろな。


しにたくない。



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坂が少し緩やかになってきた。


両端にマンションが建ち並ぶ

近代的な風景が続いていたけど、

古風なお寺の姿も少し見えてきた。



1025_13


お?

お?


……何かある。

クルトンを丸く固めたような物体だ。



1025_14

井戸のような設備だった。

コンクリートの壁面に

プレートがはめ込まれている。



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この井戸のようなモノは

「湧き水のモニュメント」とのこと。



この辺りは古くから

「天王寺七名水」と呼ばれる
※(てんのうじ ななめいすい)

湧き水が出ていたそうで、


当時の清流をイメージした水路を

ここに再現しているそうだ。


今度は「天王寺七名水」やって…。

そういうのもあるのか。

…これも探して回るん?

回れそうな場所なら…そのうちね。


天王寺七坂だけじゃなかったのか……。


他にもまだあるんじゃないだろうな?

天王寺七シリーズ



1025_16

巨大なクルトンを丸めて固めたような

水路のモニュメントの始点。


形からして「井戸」のようだけど

最初にクルトン呼ばわりしたので

もうクルトンでいいよね。



水は流れていないものの、

水を流すパイプのような管があった。



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クルトンから

コンクリートの壁内のパイプを通って

この手水鉢に落ちる仕組み。


手水鉢からあふれた清流が

今度は石造りの小道を伝って、

天神坂を下っていく作りになっている。



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ここで急に石造りの小道

エレベーターの操作ボタンみたいな

不可解な道になる。


……いきなりどうした?



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エレベーターのボタンみたいな道の先。


そういうことかー。
流れた水が花壇に届くようになってるんやね。

めっちゃエコな作りしてるやん!

いや…これ違う。

よく見たら右側の細い水路にだけ、水が流れる仕組みになってる…。

えっ…。


モニュメントを流れる水が

花壇を潤していると思ったら

横の細道をすり抜ける設計になっていた。



大量の水が流れてくると

花壇の土壌が悪くなるので

そういう作りにしたのかも……。



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坂に沿って作られたモニュメントは

私達にとってのゴールである、

天神坂の上り口まで続いていた。



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モニュメントの終点。

花壇の横の狭い水路を伝って

最終的にここへ辿り着く仕組みらしい。


意外と大掛かりな水路やった。

こういう設置物があると面白いね。



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すぐ近くには

下り口にあったのと同じ案内板も。




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案内板の少し先には

「天神坂を示す石碑」も設置されていた。




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碑の裏面。

「平成8年7月 建立
 天王寺区」

1996年に建立された碑だ。



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天神坂の碑がある先には

「安居神社」へと続く参道がある。



案内板の説明にもあった通り、

この安居神社は

戦国武将の「真田 幸村」
※(さなだ ゆきむら)

最期を遂げた場所として伝わる地です。



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天神坂はここで終了しているが

まだ路地は続いている。


まっすぐ進むと「松屋町筋」に出て、

そこを左(南)に曲がると

最後の七坂である「逢坂」へと繋がる。
※(おうさか)



1025_27

一見すると緩やかそうだけど、

実は急勾配な坂道になっている

天王寺七坂の「天神坂」



坂名の由来となった

「安居神社」にも

ぜひ訪れてみてください。



※この記事の写真は2019年5月に撮影したものです。



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【天王寺七坂「天神坂」】



最寄り駅は
大阪メトロ・四天王寺前夕陽ヶ丘駅
大阪メトロ・恵美須町駅
阪堺電車・恵美須町駅

安居神社の北側にある路地が天神坂だよ!