※今日は予定を変更して
「大阪ぐるぐる」の記事でお送りします。
この日は大阪キタの中心地にある
「露天神社」を訪れました。
つい勢いで「ろてんじんじゃ」と
読んでしまいたくなるけど、
こちらは「天神社」の冠に「露」がついた
「つゆの てんじんしゃ」です。
神社の公式サイトはこちらから。
■露天神社(公式サイト)■住所:大阪府大阪市北区曽根崎2丁目5番4号
別称に「お初天神」という名前があり、
※(おはつてんじん)
大阪ではこちらの名称の方が有名。
縁結び&恋愛成就のご利益がある神社です。
ここは「曽根崎お初天神通り」という
アーケード商店街。
名前の通り「お初天神」への参道で、
大阪駅(梅田)方面から訪れる際は
この商店街を通ると分かりやすい。
商店街を進んで行くと
左側に「露天神社」の名前が出てくる。
ここが神社の北門。
コンクリート剥き出しのビルが
鳥居のようになっていて、
初見だとかなり驚いてしまう。
安心してください。
ここが神社で合ってます。
「露天神社」の由緒が書かれた看板。
詳細を知りたい方は写真をご覧ください。
以下に簡単に書き記していきます。
「露 天神社」※(つゆの てんじんしゃ)大昔、この地は大阪湾に浮かぶ小島の一つであり、「住吉住地曾根神」を祀っていたと伝わる。創建は定かではないが社伝では嘉祥3年(850年)まで遡ることが出来る。昌泰4年(901年)、「菅原道真公」が筑紫へ左遷配流される途中に、※(すがわら の みちざね こう)「露と散る 涙に袖は朽ちにけり都のことを 想い出づれば」と当地で歌を詠んだことから、以降「露ノ天神社」と称するようになったと伝わる。
1200年以上の歴史を持つ、
大変由緒のある神社なんですね。
大阪の中心地とも言えるこの場所が、
「昔は大阪湾に浮かぶ小島だった」
というのだから驚きだ。
さっそく神社の中へ。
久々に来た気がする。
最近あまり来てへんかったなー。
私も嫁のまーさんも
これまでに何度かお参りに来てるけど
訪れたのはかなり久しぶりだ。
この神社が
「お初天神」と呼ばれる由縁になった
近松門左衛門の人形浄瑠璃、
※(ちかまつ もんざえもん)
「曽根崎心中」の物語が描かれている。
詳細は写真をご覧いただくとして、
簡単に説明を書いていきます。
「お初天神」の由来※(おはつてんじん)元禄16年(1703年)遊女「お初」と、醤油屋の手代「徳兵衛」が、露天神社の「天神の森」で情死するという事件が起こる。※(情死=愛し合う男女が合意の上で心中すること)「近松門左衛門」がこの心中事件を題材にし、人形浄瑠璃「曽根崎心中」を発表。大好評となる。露天神社には多くの参拝者が訪れるようになり、ヒロインである「お初」の名にちなんで「お初天神」と呼ばれるようになった。
江戸時代に、悲恋の末に心中した
「お初」という女性の名前が
「お初天神」の由来というわけですね。
英語表記だと徳兵衛の説明が「ソイソースストアのアシスタントマネージャー」ってなってる。
なにそれ!?
めっちゃ格好ええやん!
「醤油屋の手代」ってカタカナにすると
ものっすごく長くなるんだな……。
浮世絵のような「お初天神」の看板。
お初と徳兵衛が浄瑠璃人形を持っている。
現代風にアレンジされていて素敵な絵だ。
現代風にアレンジされていて素敵な絵だ。
左側に設置されていたジオラマ。
これは何だろう?
左の鳥居が並んでいる所は神社かな?
大昔の小島だった時代の神社ちゃうかな?
あーなるほど。
橋の間の飛び石が小島なのか。
そうそう。
砂地の部分が大阪湾の海なんやと思うで。
珍しくまーさんが
名探偵コナン並の推理力を働かせた。
正解かどうかは知らんけどな。
周囲が色々と気になるけど
ひとまず本殿にお参りしたい。
今は進もう。
左に曲がると開けた場所に出る。
写真左側に見えるのが本殿だ。
こちらが「本殿」。
都会の中心に鎮座してるだけあって
周囲はビルに囲まれている。
本殿の正面は南を向いてるので、
私達が入ってきた商店街の北門は
裏門なのかもしれない。
ちなみにこの「お初天神」の境内には
東西南北それぞれに出入口があります。
お好きな所からどうぞ。
先に手洗わなアカンでー。
おぉうっ!
忘れるところだった。
本殿よりやや下がった所に
「手水舎」がある。
※(手水舎=ちょうずや=身を清めるアレ)
「手水舎」には大体龍の像があって
口からチョロチョロと水が流れてるけど、
こちらは壁から流れ出る仕様。
身を清めたところで本殿へ。
拝殿に鈴が2つ並んでいたので
まーさんと仲良くお参りしました。
本殿手前の柱の前にあった石像。
デフォルメ化されて可愛くなった
お初と徳兵衛が
「曽根崎道祖神」として祀られている。
ちなみに本殿手前の柱には
昭和の戦争時代の爪痕がある。
ふと本殿の横を見ると
おみくじコーナーがあった。
おみくじの所に小さな獅子舞がいる!
獅子舞…?
あ、ホンマや。
何やろな?
こちらは「舞獅子おみくじ」。
クネクネと動いているお獅子が
おみくじを運んでくれるらしい。
たっくさんが好きそうなヤツやな。
やりたい!
これは絶対やりたい!
200円やって。
やったらええやん。
200円を入れると
お獅子が踊り狂い始める。
200円でめっちゃ頑張るね、キミ。
右側の鳥居からおみくじが出てきて
お獅子がパクッとくわえた。
すぐにくれるかと思ったら
また踊り狂い始める。
なかなか焦らしてくれるね、キミ。
くれた。
ありがとうお獅子!
大吉だ!
おー、ええの貰えたやん!
初めて見たけど面白いね。
ええなー。どうしよう。
ウチもやってみよかな。
しばらく悩んだ末に
まーさんもお獅子からおみくじを貰う。
あー…中吉やった。
お獅子は人を見極めているようだ。
本殿手前の右柱の前。
ここには「噴水神盆」という
面白い水盆がある。
水で濡らした手で
水盆の取っ手をゆっくり撫でると
中の水が泡立つように激しく踊り出す。
……という不思議な代物だ。
これが「噴水神盆」。
試していたら社務所の方が来て
丁寧にやり方を教えてくれました。
何度か挑戦してみると
水が激しく踊り出して見事成功!
どうやら取っ手を交互に撫でると、
共振のような振動が発生して
水面が弾け出す仕組みのようだ。
なんでウチだけ出来へんねーん!
選ばれし者のみが出来るのさ。
なんでやねん!
納得いかんわ!
ムキになってしばらく挑戦するも
結局、まーさんは上手く出来なかった。
コツが必要らしい。
この水盆、かなり面白いので
訪れたら試してみてね。
本殿の参拝を終えたので、
最初の北門近くにあった
稲荷神社を訪れてみることに。
こちらは「開運稲荷社」。
※(かいうん いなりしゃ)
明治時代に起きた
「北の大火」という火災によって
周辺地域の稲荷神社が消失したため、
こちらに合祀したとのこと。
※(合祀=神様を別の神社に移すこと)
神額には「玉津稲荷」とある。
狛狐さんと
「開運稲荷社」にもご挨拶。
稲荷社を出た先。
右手の一角に
お初と徳兵衛を祀る場所がある。
ここがお初と徳兵衛を祀る場所。
絵馬が沢山掛けられていた。
お初天神には
恋愛成就や縁結びの絵馬の他に
「美人祈願」なるものがあって、
「お初の輪郭に
自由に顔を描いて美人を祈願する」
という一風変わった絵馬もある。
ちょっ! サザエさんの顔描いてる人がいる!
花より男子っぽい絵の人もおる!
めっちゃ濃い顔もいる!
ぷははっ!
美人を描くのが照れくさいのか
ネタに走ってる人が結構いて面白い。
恋愛祈願で女の人が多いためか、
女性受けしそうな綺麗な手水が
設置されている。
設置されている。
中に入ってみると
お初と徳兵衛のブロンズ像があった。
「恋の手本となりにけり」
お賽銭入れ。
その奥に大きな石碑がある。
石碑には
「曽根崎心中 お初徳兵衛 ゆかりの地」
と刻まれていた。
こちらはお墓ではなく、
後年になって設置された記念碑とのこと。
中にも手水があった。
ボウリング玉サイズのパワーストーンが
水面を滑るように回転していて、
水しぶきを上げている。
わー。これめっちゃキレイやな!
前来た時にもあったっけ?
いやー、覚えてへんわ。
すごい癒される感じがする。
パワースポットやね!
心が落ち着く空間でした。
お初と徳兵衛のスポットを出ると
おみくじを結ぶ場所に
「恋人の聖地」と書いてあった。
これはNPO法人が主催しているもので、
お初天神は2013年に
「恋人の聖地」に選定されたそうです。
こちらは後日改めて訪れた時の写真。
休日だったためか、
お初と徳兵衛の立て看板がありました。
現代風のテイストで
お初が可愛くて徳兵衛がイケメン!
……なぜ再訪したかと言うと、
前述の「噴水神盆」に再挑戦したいと
まーさんが言い出したためです。
ちなみに夕方以降になると
境内が綺麗にライトアップされます。
夜になるとロマンチックな景観に変わるので
恋人と一緒に訪れる人も多いのだとか。
西門の周辺。
境内の中に自動販売機が設置されている
ちょっと珍しい光景が目に入る。
神社の周囲はオフィス街なので
スーツ姿の人々が飲み物を買って
休憩している姿もありました。
西門のすぐ横。
こちらは牛の神様を祀る「神牛舎」。
自分の体の痛む部分と
牛さんの体を交互に撫でることで
身代わりになってくれる、
というご利益があります。
腰! 腰をお願いします! 牛様っ!
肩をお願いします!
ご利益があったのか
最近あまり腰が痛くならない!
ありがとう神牛様!
西側の祭神は参拝したので
今度は本殿の東側へ。
顔出し看板があるけど
お初と徳兵衛かは分からない。
アレだけ雛祭りかもしれない……。
こちらに鎮座しているのは
「水天宮 金刀比羅宮」。
※(すいてんぐう ことひらぐう)
安産や児童厄除け、
水関係のお仕事にご利益があります。
なかなか年季の入った狛犬がいた。
お顔が凛々しい。
「水天宮 金刀比羅宮」から振り返ると
こちらにもひっそりと御祭神が。
こちらに鎮座しているのは
「難波神明社」。
※(なにわ しんめいしゃ)
開運稲荷社と同じく、
明治時代の「北の大火」に被災して
合祀されました。
「難波(夕日)神明社」の由緒書き。
元々鎮座していた場所には
弘仁12年(821年)から祀られていたという
大変歴史のある神社です。
詳しくは写真をご覧ください。
難波神明社の隣にあった
ハートのスポット。
これ絶対夜にライトアップされるヤツだ!
あー、そんな感じやろな。
それよりも後ろの絵が気になる…。
確かに気になる……。
お初と徳兵衛の看板だ。
映画看板をシャープにした美麗な絵柄と
和テイストで雅な雰囲気がある絵柄。
境内の至るところに
2人の仲睦まじい看板が飾ってあるので
探してみるのも一興かもしれない。
ちなみに夕方になってから訪れると
予想通り、ハートのアイツが
ライトアップされてました。
もちろん本殿もライトアップされます。
夜の神社は
怖い雰囲気になる所も多いですが、
お初天神は夜景が綺麗なので
デートスポットとして最適です。
時間を戻して、
難波神明社の場所から
「南門」方向を眺めた風景。
写真左に見える大きな建物は
「社務所」です。
御朱印やお守りはこちらで。
社務所に並べられている
お初天神グッズ。
ペアになるお守りが多い。
こちらは社務所の横にあった
少し小さめの「お社」。
こちらは「御井社」。
「浪速七名水 神泉 露ノ井」
※(なにわしちめいすい しんせん つゆのい)
という名で、井戸の神様が祀られている。
「露ノ井」の由緒書き。
昔は街道を行き通う人々の
飲み水に利用されていたけど、
現在は地下の開発によって
水脈が分断されて水位が低下している、
……とのこと。
詳しくは写真をご覧ください。
境内の中を一通り見て回ったので、
最後に南門を眺めて帰ることに。
というわけで
「露天神社(お初天神)」の散策は
これでおしまいです。
恋愛成就の祈願はもちろんのこと、
様々なご利益がある神社なので
ぜひ訪れてみてください。
※この記事の写真は2019年5月に撮影したものです。
【露天神社(お初天神)】
最寄り駅は
JR環状線・大阪駅
JR東西線・北新地駅
阪急・梅田駅
阪神・梅田駅
大阪メトロ・梅田駅
大阪メトロ・東梅田駅
この中で一番近いのは「東梅田駅」だよ!
コメント