この日は阿倍野区にある
※(あべの く)
阪堺電車・東天下茶屋駅を訪れました。
※(ひがし てんがちゃや えき)
「てんかちゃや」ではなくて、
「てんがちゃや」と濁ります。

ここが「東天下茶屋駅」。
阪堺電車は大阪市内を走る唯一の
路面電車だそうで、
チンチン電車の愛称で親しまれています。
警笛を♪チンチーンと鳴らすので
この愛称がつきました。

東天下茶屋駅のホーム奥。
よく見てみると、
ポツンと石碑が佇んでいるのを発見。
隣には案内板もある。

碑には
「馬車鉄道跡」
と刻まれていた。
どうやらこの辺りは昔、
馬車による鉄道が走っていたらしい。
『馬車だって!
何かすごくない?』
『そんなん走ってたんやなー』
『路面電車も珍しいけど
馬車はさすがに想像つかないな』
『結構昔の話なんやろね』
一緒に来た嫁のまーさんと
石碑を確認してみることに。

碑の左側面。
「軌道上の客車を馬に牽(ひ)かせた鉄道が
明治33年(1900年)四天王寺西門前から
東天下茶屋間に開通した。
明治41年(1908年)に廃され、
明治43年(1910年)から電化された。
これが現在の
阪堺電気軌道上町線となった」
と刻まれている。
3行くらいだから大丈夫だろうと思ったら
まあまあ長かった……。
文字通り、馬が車を引くタイプの鉄道が
ここを走っていたとのこと。
期間は明治後期の約8年ほどで、
その後は電車へと姿を変えたようですね。

隣の案内板。
先ほどの碑文と似たような説明なので、
詳しくは写真をご覧ください。

案内板左側の地図。
明治30年(1897年)の地図上に
馬車鉄道の路線が太字で記されている。
地図で見ると、
四天王寺からこの東天下茶屋まで
馬車鉄道が走っていたというのが
実感しやすい。
路面電車になっている現在の阪堺電車は
地図に「阿倍野橋(天王寺)」と書かれた
「天王寺駅前」が出発点。
馬車時代の頃は
もっと北まで鉄道が続いていたんだね。

『おっ、電車きたで』
『本当だ。チンチン電車だ』
『駅のホームに止まると
普通の電車みたいだね』
『まあ普通の電車やしなー』
120年ほど前までは
これが馬だったというから驚きだ。
お馬、ずいぶんと青くなったな。

1両編成の路面電車が
人を乗せて走っていく。
さようなら。
青くて黄色い馬。
……あれ?
貴様、ミニオンみたいな色だな。
青くて黄色い馬。
……あれ?
貴様、ミニオンみたいな色だな。

地元の人達からすると
普通の何気ない風景なんだろうけど、
めったに訪れない私達からすると
路面電車があるというのは
それだけで貴重で楽しい風景だ。
こういうのどかな雰囲気は
いつまでも残っていてほしい。

大阪市と堺市を走る阪堺電車の前身が
馬車鉄道であったことを示す
「馬車鉄道跡」の碑。
駅のホームには改札も切符もないため
自由に入れます。
ぜひ訪れてみてください。
チンチン電車にも乗ってみてね。
※この記事の写真は2018年10月に撮影したものです。
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【「馬車鉄道跡」の碑】
最寄り駅は
阪堺電車・東天下茶屋駅
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